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電力専科

波長6,000kmの周波数計

昔、むかしのお話ですが・・・・商用周波数(50Hz)の測定に広く使用された計器のことです。

先ずは、下の写真をご覧下さい。


この写真は家庭用のAC100V(50〔Hz〕)を測定中のものです。
(過去に、EMGの配電盤で使用、現在は無線室で使用中。1965(昭40)年製)
 EMG: Engine−Motor(AC)−Generator(AC)
 MMG: Motor(DC)−Motor(AC)−Generato(AC)

この計器の名称は・・・

振動片型周波数計
  vibrating-reed-type frequency
meter
または
振動片型周波計(「」の文字が無い)
(昭和30年代以前)
 Vibrating-reed-type frequency
Indicator
と呼ばれておりました。

★ 構 造 ★
構造は、長さのちがう多数の鋼製振動片を並べ、これを周波数を測ろうとする交流で励磁した電磁石の磁界内に置いて振動を与え振動片の機械的共振によって周波数を測る構造です。


【 説 明 】
鋼鉄片の一群〔V〕が基部に固定され、各鉄片は、その長さ及び重量等を適当に変えて各固有の振動数を測定しようとする振動数を中心として、前後いくつかに振動数をふり分けたものです。Fig.1

そして、鉄片に相対して交流電磁石〔M〕を配置しています。Fig.2

この励磁コイルは、測定しようとする交流回路に接続されています。

この励磁コイルに電圧をかければ交番磁気が生じ、一周波ごとに二回ずつ鉄片を吸引しますので一群の鉄片中被測周波数の二倍の固有振動数をもった鉄片のみが共振作用により振動します。その他の鉄片は殆んど振動しません。


この振動片〔V〕の先端を折り曲げて見易く目盛板にしたものが写真の計器です。

50〔Hz〕のものであれば50〔Hz〕のところで最大振幅となりその前後は振幅が狭くなっているので一目で見極めることができきます。

振動片の片端を永久磁石で磁化して、これに一定の磁極性を与えますと、交流電磁石〔M〕に引かれる回数は一周波ごとに一回となり測定範囲を拡げることができます。


構造が堅牢、半永久的に使用可能、安価などのすぐれた面と、欠点として、周波数変化に対する即応性が劣る不連続表示である、などがあります。

しかし電圧波形による誤差を生じない、指示の信頼度も高く、取り扱いも極めて簡単なことから、昔は広く配電盤などに使われていました。

上の写真では49〔Hz〕も若干振動しているように見えます。
49.5〔Hz〕を測定しますと49〔Hz〕と50〔Hz〕の振動片が振幅は小さいですが、両方が同じくらい振動します。

このように、機械的に理屈がわかるような「からくり物」は人間味があつて面白いですね・・・。


昭和35年ごろからは、「ニキシー管」タイプのディジタル表示になったようです。


「ニキシー管」(Nixic Tube)とは、一種の冷陰極放電管です。

ガラス管の内部に表示する文字(普通は数字)の形をした電極があり、その電極が放電により光ることで文字を表示します。

数字表示用なら中に0から9まで、数字の形に曲げられた電極があって直流170V程度の高電圧で、それが光ります。







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