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(C)2024 OGURA MUSEN. .....New hybrid radio station.

My Grid Locator is PM96xq

◆5.6GHz固定設備の開設


 SHF:Super High Frequency
( F=3〜30GHz, λ=10〜1cm )

 
【はじめに】 2012年(H24)9月
                               
先日、ひょんなことから昔の「ステーベアリング」が見つかり、これがきっかけで、パラボラアンテナを建ててみました。

この「ステーベアリング」を使用し、屋根ウマに単管パイプ(3m)を建てた簡易な設備です。

手持ちの機材を使って、費用を極力抑えました。

こんな設備でWSJT(JT65C)での連続、送・受信を実現しょうと企んでおります。

ただ、アンテナ地上高が約 12 m ですので、実現はかなり厳しいと思います。 
 ( 標高は 172 m )

しかし、反射、回折、レインスキャッター(rain scatter)等での交信の可能性はあると思います。

とにかく、チャレンジしてみます!      目次へ

開設後の通信成果は★Good ←
click and jump


今回は、この「建柱経過」を写真中心に掲載したします。
特段、めずらしい内容はありませんが、出来るだけ詳細に説明していきます。

ご参考になれば幸いです。



下の写真が完成時です

先ずは、とくとご覧ください。

3mの単管パイプを1mの単管パイプ先端と抱き合わせで建ててあります。
単管パイプ金具は、上部が回転自在金具、下部が固定金具です。

念のため、4方向支線を設置しました。写真下端は、屋根馬です。

現有物の流用で極力費用を抑制しました。
 
 設置完了時



見つかったステーベアリング

もう、30年は経っていますね・・・・
金属モリブデン・グリスも乾燥・硬化しておりました。
なぜ未使用で残っていたかは、定かでありません。
 ▼ 見つかった未使用品


 説明書もありました。





今回構築の
【 設備概要 】は下の通りです 

1. パラボラアンテナ(TDK製 BSテレビ用 BS-TA45DHV)
2. トランスバーター(マキ電機製 UTV5600B2P、LNAなし)
3. 親機トランシーバ
(ICOM製 IC-910D  VHF/UHF all mood Transceiver)
4. アンテナ設置位置(2階屋上+屋根ウマ+単管パイプ)
5. アンテナ自動制御(なし、EL=水平固定、AZ=手動可変)




掲載内容は、次の通りです 
【 目 次 】

【1】 トランスバーター局発のPLL化 (局部発振のGPS依存)

【2】
 パラボラアンテナの取付部加工

【3】 トランスバーターの防水BOX加工

【4】
 トランスバーターと親機間の同軸ケーブル等の加工

【5】
 屋根ウマへの建柱準備

【6
 屋根ウマへの建柱

【7】
 参考事項など

では、手順を追ってお話しを進めます



【1】
 トランスバーター局発のPLL化 (局部発振のGPS依存化)
                         目次に戻る
 今回使用したトランスバーター

(マキ電機2002年製/Lo-PLL改)


 今回の改造はPLLーUnit 追加のみです。

局部発振のPLL化による周波数安定化は・・・・
 マキ電機(株)にお願いしました。

パネル面、中央の金色MSAが基準10MHz注入口です
 赤色LEDは、PLL正常時点灯します。
▼ Bottom view


  PLLーUnit 付近拡大


 PLLの基準周波数は、GPS依存




【2】 パラボラアンテナの取付部加工
                           目次に戻る
5.6GHz送・受信の調整用・・・・簡易グッズ(Goods)

箱物が・・・14.5MHzの高調波を利用した受信テスト用の
  簡易パイロット信号発生器です。  (乾電池電源)

インディケータは、簡易電波検出器です。
  パラボラの前にかざして、電波の出力を検出します。



移動運用に使用していた手ごろなサイズです。

中心にある給電部「お猪口」は、マキ電機製品です。


中心部のネジ留め金具は、マキ電機製品です。

Dish支持が堅牢で便利に使えます。


 マスト取付金具

手持ちのアルミ材を寄せ集めて製作した代物です。
これと、単管パイプが、ピッタリ合います。
とにかく、あり合わせです・・・不細工なのは否めません。
ボルト・ナット類はステンレス製を使いました。

製作穴などの「位置寸法」は、正確にすることが肝要です。


金具装着後・・・上部からの写真です。

あり合わせの工作は・・・・上手くいきました(Hi) 

金具装着後・・・側面からの写真です。


金具装着後・・・下部からの写真です。

 Dish面と平衡に、また単管パイプ支柱と直角に取り付けます
(水準器を使えば簡単!)

Point !  
取付金具は、厚手のアルミ板で簡単に作れますね。
有り合わせ材料で、一見複雑に見えますが加工は、簡単でした。
(穴位置寸法は正確に!)




【3】トランスバーターの防水BOX加工
                            目次に戻る
 ウォール・ボックス
(Wall Box)
   (プラボックス屋根付)
いろんな使い方が想定されます・・・
ABS樹脂、高耐候性で★Good !な物です。
耐用年数:20年以上(
追記20年経過の現在でも問題なし)
色彩: ホワイトグレー色 (5YR8.5/0.5)
電材店から購入・・・・¥1,584円でした。
エアコン配管用防水パテをサービスしてくれました。
(不乾性・難燃性・白色・・・200gで¥100円ですが)

参考サイト 日東工業商品情報サイト   ←クリック一発
https://ntec.nito.co.jp/content/ppreview.html?code=C684-C1726-S2420



下部の穴加工は・・結露防止のため余分にあけました。


● 
後日談(一年使用後)2013年(H25年)10月 

−−−換気向上のため−−−
下部は全面くり抜いてあります。台風時でも問題ありません。
くりぬき加工は、ニッパーで外周を切り取りました。




◆ところが・・
鳥害(スズメの営巣)が発生しました。2015年(H27年)8月
以下にその状況と対策の写真を挿入しました。 

@ スズメ営巣中を発見 2015年(H27年)8月
   
トランスバーターも故障無しで安定に動作していましたので防水ボックスなどを見上げることはしませんでした。



A 昇ってみました。。。(地上高 約 12 m)



B 扉を開けてビックリ!

先日、庭の芝草刈りをしていました。
芝草刈りは、3日ほど前にやりましたが雨天日を除くと・・・
この営巣は、一日で造った事になります。

蓋の部分に間隙(空間)が有りますので写真の如くふた(蓋)側に巣が膨らんでいます。



C 巣の除去清掃及び鳥害対策の実施

対策は、Φ=3.2mmアルミ線(水色)を使いました。

一見ラフに見えますが、風通しと機器調整時の取り外しの利便性考慮しました。
効果については、後日レポートします。



D 鳥害対策・・・完了





さて、 お話が横道のそれました。。マストへの取付にお話を戻します。

マスト取付金具 (自作)
金具の溝に金属バンドを引っかけ支柱に堅牢にネジ止めします。
(この部品は専用品ではありません・・・手製です)

◆セミリジットケーブルは、5.6GHz出力です。
Wall Box の屋根の裏側を通してここに出します。
▼ Wall Box 裏側



◆ マスト取付金具 (手持ち品)
金具の溝に金属バンドを引っかけ支柱に堅牢にネジ止めします。

▼ この写真では、撮影の都合で、Wall Boxを90°回してあります。



最終的なトランスバーターのセット位置を確認します




【4】 トランスバーターと親機間の同軸ケーブル等の加工

                           目次に戻る
 DC電源キャブタイヤケーブルは、新品を買いました。

塩ビ製で、屋外には向かないのですが・・・
今後10年も持てば良いので値段と折りあいました。
( VCTF 1.25 mm^2  3芯 25m≒6,000円)

関東電気保安協会(キャブタイヤケーブル)  ←クリック一発
https://www.kdh.or.jp/safe/document/knowledge/cable08.html

※  5m物は、アンテナ支柱(単管)内部を通します。
※ 20m物は、シャックDC電源までのケーブルです。

白色線は「強制スタンバイ」に使います。
(親機のACC端子に接続します、送信時アース。)



GPS受信機からの10MHz用ケーブル
(手持ちの同軸ケーブルです)

5D-2V( 5m)はアンテナ支柱(単管)内部を通します。
5D-2V(20m)は親機までのケーブルです。








【5】 屋根ウマへの建柱準備 
                          目次に戻る
Wall Box に取付する金具(自作品×2個)

取付はケースのネジを供用(共ジメ)します。
Wall Boxも同様です。


写真中央はパラボラ給電部品です。

その他は、DC12V電源用、1280MHz用、5.6GHz出力用です。




◆ いよいよ、ハイライト・・・組立です 

(安全のためベランダなどで作業)

ここ Top 積載総重量≒
6.0 kg (同軸、支柱除く)

パラボラ部≒1.5 kg
Wall Box部≒3.0 kg
ベアリング ≒1.5 kg



 同軸ケーブル類も接続します。
(5m物を単管パイプ内部を通して)

Point!   ボルト・ナット類の再点検!



ステーの準備

支線(ワイヤーロープ 8mX4=32m 約3,800円)
ターンバクル @190  ワイヤークリップ @60
ワイヤークリップは、2個以上で使います。(安全第一)



★ 重 要 ★

 取付金具類は「緩み止め対策」をしてください◆

シャックル、クリップなどのボルト・ナット類は、ペンキなどで
「緩み止めロック」を必ずしてください。

特に「ターンバクル」は、支線の「縒り戻し回転」で本体から支線が離脱する場合があります。
「針金」などで物理的な回転止めをすれば安心です。


  Wall Box 下部 


トランスバーターの取付状況(2箇所止め)

周辺の間隙は、換気通風のため詰め物はしない。



Wall Box 上部
セミリジットケーブルは、5.6GHz出力です。
屋根の下を通してWall Boxの後ろに引き出します。
通し穴は、防水パテでふさぎます。

 Point !  
セミリジットケーブルは、トランスバーター取付前に通しておきます。


トップ・ビュー
青色のバインド線は「微風振動防止」用です。
アルミ線で支持力はありません。


単管パイプの全長は、3mです。 (¥1,450円)








組立完了・・・
※ 支線材料は先行して屋上に上げておきます。


ここからの画像(SDカード)を紛失してしまいました。




【6】 屋根ウマへの建柱

                          目次に戻る 
完成時の雄姿?です

Transverterへのケーブル類(IF/GPS/電源)は単管パイプ内部を通してあります。











作業の状況 全景◆

屋根ウマは、昔むかしHFアンテナを載せたものを活用しました

この作業段取り(絡繰り)は、大変上手く出来ました。
「自在金具」が★Good !でした。


パラボラANTの「標高」は172 [m] です。
地上高は12[m]。

AZ=190度(横浜方向)   手動で簡単に変更できます。
EL=  0度(水平固定)  支線の張り方で若干の変更は 可能です。

▼ こうして見上げれば、なんとシンプルな立ち居姿です。。。。


 天高くそびえ立つ


 同軸ケーブル等が単管パイプ下端より出ています。

屋根馬脚下で20m同軸ケーブルとコネクターで接続します。

水平ダイポールアンテナは、FMラジオ放送受信アンテナです。
▼ 屋根馬付近


下部の直交クランプ金具とアイボルト

Transverterへのケーブル類(IF/GPS/電源)は単管パイプ内部を通してあります。


下部の直交クランプ金具とアイボルト (拡大)

アイボルト(リング状)は、単管パイプの上げ下ろし時に作業ロープを取り付けます。   @168円



上部の「自在金具」
作業時にシーソー回転します
この部分が
今回作業を楽で安全に出来たポイントです。



完成したパラボラ部 



夜間には、LEDの輝きで「目視点検」!!!

後日談(一年使用後)
BOX底部は全面くり抜いてあります。台風時でも問題ありません。


単管パイプに足場金具を付ければ・・・・
上部BOX内部 が覗けます。


これから、5GHzで楽しませていただきます。
皆さん! よろしくお願いいたします。





【7】
 参考事項など
                             目次に戻る
@上記の記事のつづきへ

5.6GHz常設後の”実験成果”   ←click and jump
https://www.musen.server-shared.com/5G-seika.html

A マキ電機(通信機器製造販売)   廃業 2018(H30). 2. 8

B ペトリオット(patriot)  アンテナマスト・グループ
  見た目が似ていますww。  "look alike"


トリオット(patriot)  アンテナマスト・グループ
(一般的呼称=
トリオット)

中距離地対空ミサイル用ANT.
これが実働しない平和な世界でありますように!

「Patriot」は愛称?で・・・
Phased Array Tracking Radar Intercept On Target」
(直訳:目標物を迎撃する追跡位相配列レーダー)の頭文字。
                                       -eof-           
【完】

                              
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