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電力専科

☀ 世界の夜消して、消えゆく白熱電球 ☀




★はじめに★

経済産業省と環境省は平成24年6月13日、白熱電球の製造および販売の自粛を家電メーカーや家電量販店などの 関係業界に要請しました。

夏場の電力不足や地球温暖化対策をにらみ、節電効果の高いLED(発光ダイオード)電球への切り替えを後押しすることが狙いとのことです。

すでに、政府は2008年、国内での白熱電球の製造・販売を2012年をめどに自主的に中止するようメーカーに要請していました。

これを受けて、東芝ライテックは2010年3月、三菱電機オスラムも11年3月に白熱電球の生産を終了しました。パナソニックも、今回の要請を受けて、「年内までに生産を終える」と発表しました。

そこで、今回のテーマは、【 消えゆく白熱電球 】としました。

白熱電球の製造技術は真空管製造へも使われましたが「LED化の波」は、怒濤の勢いです。LED照明は、太陽光単独電源の研究段階にあります。

 ↓ 白熱電球からは、はかり知れない恩恵をうけました!



◆では、郷土の鹿沼市にある「東芝ライテック社」を事例に、お話を進めます。

★東芝ライテック白熱電球の製造を終了★

★120年の歴史に幕★

1890年に日本初となる白熱電球は、東芝の前身である白熱舎の製造だそうですね。
暗闇にまばゆく光る電球の明るさに、人々は・・・「世界から夜が消えた!」と歓喜の声をあげたそうです。

↓さて、下の写真は、何でしょう?
↓写真の次・・・2枚目にその説明を掲載しましたのでご覧下さい。

新聞広告=2連版全30段(P14~15見開き)です。





120年間、おつかれさまでした。そして、ありがとうございました。
上の写真広告で、栃木県の地方紙に広告を載せたのは次の理由からです。

東芝ライテックは、鹿沼工場(栃木県鹿沼市)を主要工場として、白熱電球を製造(MADEin とちぎ)していましたが、上述の通り、103機種の製造を終了しました。

東芝ライテックで、白熱電球を唯一製造する栃木県の鹿沼工場では同日、製造中止式典が開催されました。[2010年3月17日]

鹿沼工場は、白熱電球や蛍光灯などの照明器具を作っておりLED電球にも一部携わっています。

年間約2000万個を出荷していた2008年比で年間43万トンのCO2削減が可能との試算をしています。その後は、ミニクリプトン電球やハロゲンランプなど置き換えが難しい特殊電球は当面製造を継続するそうです。


★ 白熱電球について ★
以下は、白熱電球の種類、構造、製造、用途などについてのお話です。
動画 YouTube THE MAKING(93)電球ができるまで 約14分間  https://www.youtube.com/watch?v=3aQ8Yj7ZaFo

 種 類 


クリヤ電球と耐震電球(他に街灯用なども)
クリヤ≒148円/個、耐震≒228円/個


耐震電球の100Wと40Wのサイズ比較です
100W≒280円/個、40W≒228円/個



 構 造 
クリヤ電球の全体構造です
1. ガラス球
2. 不活性ガス充填
3. タングステン・フィラメント(コイル状)
4. 導入線
6. アンカー(吊り子)
7. ステム
8. 外部導入線(ヒューズ線)
9. 口金
10. 絶縁材



クリヤ電球のフィラメント拡大写真です。通常のクリヤー電球はフィラメントを3点で支えています。


点灯状態のフィラメントです。(カメラ露出を絞ってあります)


耐震電球のフィラメント拡大写真です 。 
耐震電球は、フィラメントを5点で支えて振動、衝撃に強い構造に設計した電球です。振動の激しい場所の照明に適しています。


点灯状態のフィラメントです。 カメラ露出を絞ってあります


 製 造 
白熱電球製造工程の写真をご覧下さい。【東芝ライテックが公開】

生産を中止した白熱電球の一部  



代用が利かない白熱電球648機種については、今後も生産を継続  


白熱電球の生産ライン。
1970年10月に北九州工場に設置されて以降、約40年間稼働。 ↓



まずは、ガラス球の内面を水で洗浄(鹿沼工場では地下水が豊富です)


洗浄後はベルトコンベアーで、次の工程へ


電球頂部にある[TOSHIBA]のマーキング。(写真右上のマークをペタリと押す)


ガラス球面内部に付着させた、シリカ微粒子の粉末を加熱し、球面を白くする。
ベーキングという工程。


加工後は写真の様に白くなる。これで光が拡散します。


ガラス球の下部を強火で熱します。


ここで、下部の余分なガラスをカットします。


口金を付けた後は、製品を目視検査します。


段ボール箱で梱包され、出荷されます。




東芝ライテックは2010年3月17日、一般白熱電球の製造を終了しました。

東芝の創業事業として、120年にわたって製造してきましたが、二酸化炭素 (CO2)排出量削減の流れを受け、LED電球や電球形蛍光ランプへの置き換えを進めているそうです。

東芝のLED電球「E-CORE(イーコア)」は、2009年度の省エネ大賞において資源エネルギー庁長官賞を受賞しました。




▼ 再 掲  
動画 YouTube 
THE MAKING(93)電球ができるまで 約14分間           https://www.youtube.com/watch?v=3aQ8Yj7ZaFo

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