★ TNC-555の使い方(接続とコマンド詳細) ★

    

    

         ★ はじめに ★

        ここ数年、各大学の「超小型衛星」打ち上げが盛んになってきました。

        また、最近APRS ( Automatic Packet Reporting System ) がアクティブになってきたようです。

        これらの、デジタル通信に、昔のTNC(Terminal Node Controller)が使えるとのことで、ネットオークションに
        出品されるなど、話題を集めているようです。

        そこで、旧 ・タスコ電機(株)の「TNC-555」の取り扱いについて写真と図解で、簡単に説明します。
           (タスコ電機 2000年(平成12年)12月 廃業 残念ですね!)


        【1】 各部の名前と機能


        ★ 外 観 ★
      今から16年前(1996年)に、 タスコ電機から発売された多機能型のTNCです。


        多機能の名前のとおり、パケットモード以外にもCW(欧文和文)、RTTY、WFAX、などの機能が搭載されています。
        詳しい仕様は、下段に載せました。
        ただ、残念なことに、人工衛星モード(JASモード)でのAFC機能がありません。

        現在は、パソコン・ソフトによるTNCが開発され、各衛星に合ったソフトが使えますので、特段の支障はありませんが・・・
        棚の上で眠っているTNCをタタキ起こしてみては如何でしょうか。
        ・・・発売当時は6?7万円・・・と高額なものでした。

        ★各部の名称とはたらき★

        
フロントパネル



        
PHONE端子: ヘッドホンを接続 ( 6.3Φモノラル )
                    ヘッドホンを接続すると内部スピーカー からは音が出なくなります。
                    フロントパネルのボリュームで出力を可 変 します。

        
DCDランプ: 本機がキャリア検出すると点灯します。

        STAランプ: 送るべきデータが本機に残っているときに点灯します。

        
CONランプ: コネクトしているとき点灯します。

        VOLUME : 音量を調整します。
                 ( 内蔵スピーカー、PHONE端子出力、EXT -SP)

        KEY IN端子: 電鍵・パドル接続端子。(3.5Φステレオミニプラグ)
                    電源投入時とモード切り替え時にモノラル(電鍵)とステレオ(パドル)の確認動作をします。

         Hint ! 
             中古品に入力されているコールサインは、本機の専用ターミナルソフト(TW-TERM555)のDisk1(3.5インチFD)にある
             CAPT.DATを「メモ帳」で開き自分のコールサインに変更できます。  (取説では変更不可と説明されてます)


        リアパネル



        
KEY OUT端子: キー出力端子です。(3.5Φモノラルジャック)
                     無線機のキー端子と接続します。

        EXT-SP端子:  外部スピーカー接続端子(3.5Φモノラルジャック)
                     フロントパネルのPHONE端子にヘッドホンを接続すると出力はカットされます。

        COM 端子: シリアル端子(ネジはインチ仕様)
                  パソコンのシリアル端子(RS-232C、COMポート)と接続します。
                   D-Sub 9Pinのストレートケーブルを使います。

 Hint !  
パソコン側がUSB端子しかない場合では
変換器を使います。

SIGUMASUPPLY製
USB-CVRS9 というコンバータがいいですね。
 
         USB-CVRS9 
← クリック (サンワサプライ) 
Windows 7 対応です。
CDが同梱されていますので
ドライバーをパソコンにインストール
して下さい。

BAUDスイッチ:パソコン?TNC間の通信速度
(ボーレート)設定用です。

SW4はバックアップ用内蔵リチューム電池のスイッチ。
通常はONに設定。

電源 断 時にSW-OFFにするとハードリセットされます
(初期化!)


        *BATTスイッチ:TNC設定値のバックアップ用バッテリーをON/OFFするスイッチです。
                    本機内部にあるリチウム電池はCR-2032(3V)×1個です。(5年は持ちます)

        *HANDY 1 / 2 端子:ハンディ・トランシーバー接続端子です。(2.5/3.5ステレオミニジャック)
                   内部ジャンパーピンの切り替えにより端子仕様を変更可。

             Hint !  この端子を使用する場合は、RADIOコマンドを〔2〕に設定します。
                   PTT端子はRADIO〔2〕と連動します。

        *MIC-VR:ハンディAFSK送信レベル調整用です。
                   HANDY 1 / 2 端子の送信出力レベルを調整します。

            Point !   ボリュームは、なるべく絞るのがコツです。

        *RADIO 端子:無線機を接続します。(D-Sub 9Pin
                    無線機のFSK(RTTY)専用端子を使用する場合は、必ずこの端子を使用してく ださい。

D-Sub 9Pinケーブルの無線機側は
無線機端子に合わせて自作してください。


        *1 通常パケットにはAFSK 1200bps、4値AFSK 2400bps、AFSK 300bps、PSK 1200bpsの各パケットモードが
           含まれます。

        *2 高速パケットには、FIR方式 9600 bps、GMSK互換 9600 bpsのモードが含まれます。

        *3 RTTYモードでは、無線機のFSK(RTTY)専用端子を使用して接続する場合は、RADIO1端子を使用します。
          無線機のマイクロフォン端子を使用する場合にはRADIO 2端子でもRTTY運用をする事ができます。


        AFSK-VR : AFSK送信レベル調整用です。
                RADIO  1 / 2 端子の送信出力レベルを調整します。

                このボリュームRADIO  1 / 2 端子の両方に影響します。

        Point !  ボリュームは、なるべく絞るのがコツです。

         RADIO 端子:無線機を接続します。(D-Sub 9Pin) 無線機の9600bpsを使用する場合 は
           必ずこの端子を使用してください。

D-Sub 9Pinケーブルの無線機側は
無線機端子に合わせて自作 してください。

  
        Point !  RADIO 端子とRADIO 端子は、同時に運用出来ません。
              PTT出力は、HANDY 1 / 2 端子と連動してます。

         9600-VR:9600bps 送信レベル調整用です。
            RADIO 2 端子の9600 bps 送信出力レベルを調整します。

        Point !  ボリュームは、なるべく絞るのがコツです。



◆サイドパネル
フロントパネルのLCDコントラス
及びバックライト調整用ボリュームです。


 
         ★ 内部配置 ★ 

  ジャンパーピン配置図



       無線機をつなぐ


        【1】ハンディー機の場合( ICOM 社 IC-T81 )

         HANDY 1 / 2 端子を使う場合は、必ずパソコンからRADIOコマンドをつかって、RADIO 2 に切り替えます。





       ★ ジャンパーピン選択 ★


       《1》 JPS 1、JPS 2、JPS 3、JPS 4、JPS 5、JPS 6

            HANDY 1 / 2 端子の仕様を切り替えます
            ここで、各社のハンディー機にあわせます


このHANDY1/2端子は、
ハンディー機の持つUP/DOWN
機能は使えません。

 初期設定のままでは、下の各社
 に対応します。

 ① アイコム
 ② スタンダード
 ③ ヤエス


変調が浅い場合は、次の設定に変更します。
  
  JPS 1:1-2
  JPS 2:1-2
  JPS 3:無接続
  JPS 4:2-3
  JPS 5:無接続
  JPS 6:1-2
   
ケンウッド社の場合
  
  JPS 1:無接続
  JPS 2:2-3
  JPS 3:無接続
  JPS 4:1-2
  JPS 5:1-2
  JPS 6:無接続

        Point !  
送信変調レベルはなるべく無線機側で行います
             
 本機では、MIC-VRで行います

        JPS 1 

        ハンディートランシーバーのPTTをMIC出力に重畳させるかどうか、また重畳させる場合のPTT抵抗値を切り替えます。

        ジャンパーしないと、PTTをMIC出力に重畳させません。
        ジャンパーピンを1-2間に差し込むとPTT抵抗値が22Kになります。
        ジャンパーピンを2-3間に差し込むとPTT抵抗値が2.2Kになります。
        (※初期設定:2-3)

        JPS 2 

        HANDY1端子(2.5Φ)の先端部をMIC出力にするかSP入力にするかを切り替えます。

        ジャンパーしないと、HANDY1端子の先端部を未使用にします。
        ジャンパーピンを1-2間に差し込むとHANDY1端子の先端部がMIC出力になります。

        なお、MIC出力にした場合JPS1でPTT重畳抵抗値を設定してください。

        ジャンパーピンを2-3間に差し込むとHANDY1端子の先端部がSP入力になります。
        (※初期設定:1-2)

        JPS 3 

        HANDY1端子(2.5Φ)の中央部をMIC出力にするかMICグランドにするかを切り替えます。

        ジャンパーしないと、HANDY1端子の中央部を未使用にします。
        ジャンパーピンを1-2間に差し込むとHANDY1端子の中央部がMIC出力になります。

        なお、MIC出力にした場合、JPS1でPTT重畳抵抗値を設定してください。
        ジャンパーピンを2-3間に差し込むとHANDY1端子の中央部がMICグランドになります。
        (※初期設定:ジャンパーなし)


        JPS 4 

        HANDY2端子(3.5Φ)の根本部をPTTにするかグランドにするかを切り替えます。

        ジャンパーしないと、HANDY2端子の根元部を未使用にします。
        ジャンパーピンを1-2間に差し込むとHANDY2端子の根元部がPTTになります。
        ジャンパーピンを2-3間に差し込むとHANDY2端子の根元部がグランドになります。
        (※初期設定:2-3)

        JPS 5 

        HANDY2端子(3.5Φ)の中央部をMIC出力にするかグランドにするかを切り替えます。

        ジャンパーしないと、HANDY2端子の中央部を未使用にします。
        ジャンパーピンを1-2間に差し込むとHANDY2端子の中央部がMIC出力になります。
        なお、MIC出力にした場合、JPS1でPTT重畳抵抗値を設定してください。
        ジャンパーピンを2-3間に差し込むとHANDY2端子の中央部がグランドになります。
        (※初期設定:ジャンパーなし)

        JPS 6 

        HANDY2端子(3.5Φ)の先端部をSP入力にするか未使用にするかを切り替えます。

        ジャンパーしないと、HANDY2端子の先端部を未使用にします。
        ジャンパーピンを1-2間に差し込むとHANDY2端子の先端部がSP入力になります。
        ジャンパーピンを2-3間に差し込むとHANDY2端子の先端部を未使用にします。
        (※初期設定:1-2)

        CV1 

        時計調整用可変コンデンサー(ボリューム)です(X1=32.748kHz)

        リチウム電池

        TNC設定値のバックアップ用バッテリーです

        本機内部にあるリチウム電池はCR-2032(3V)×1個です。

        (5年は持ちます)



        《2》 JP 3、JP 4、JP 5、JP 6、JP7、JP 8、JP 9

            「機能」切り替え用のジャンパーピンです


        JP3 

        入力信号グランド接続設定です

        RADIO1/RADIO2端子の6番ピン(入力信号グランド)の内部接続を切り替えます。

        ジャンパーピンを1-2間にすると、RADIO1/RADIO2端子の6番ピンは、グランドに接続されます。
        ジャンパーピンを2-3間にすると、RADIO1/RADIO2端子の6番ピンは、約50Ωの抵抗を通して
        グランドに接続されます。
        (※初期設定:2-3間)

        JP4 

        RADIO端子入力ピン設定です


        ジャンパーピンを1-2間にすると、RADIO2端子の1番ピンを9600bps専用の入力端子とし、2番ピンを
        AFSK信号の入力端子とします。

        ジャンパーピンを2-3間にするとRADIO2端子の1番ピンのみを信号入力端子とします。
        (※初期設定:1-2間)

        Point !  JP4を2-3間に設定すると、RADIO1端子及びHANDY1/2端子からのAFSK信号入力は
             無効となります


        JP5  

        9600bps出力設定です

        ジャンパーピンを1-2間にすると、9600bps信号はHANDY1/2端子から出力されません
        ジャンパーピンを2-3間にすると、9600bps信号はHANDY1/2端子から出力されます
        (※初期設定:1-2間)


        JP6 

        
受信音モニターON/OFF設定です

        ジャンパーピンを1-2間にすると、受信音をモニターします
        ジャンパーピンを2-3間にすると、受信音をモニターしません
        (※初期設定:1-2間)


        JP7

        送信音モニターON/OFF設定です


        ジャンパーピンを1-2間にすると、送信音をモニターします
        ジャンパーピンを2-3間にすると、送信音を
モニターしません
        (※初期設定:1-2間)

        JP8

        MIC出力レベル設定です


        ジャンパーピンをオープンにすると、HANDY1/2端子のMIC出力レベルは通常の無線機用レベル
        になります。

        ジャンパーピンをショートにすると、HANDY1/2端子のMIC出力レベルは通常の無線機用レベルに
        +9dBアップしたレベルになります。
        (※初期設定:オープン)


        JP9 

        AFSK出力レベル設定です

        ジャンパーピンをオープンにすると、AFSK出力レベルは通常の無線機用レベルになります。

        ジャンパーピンをショートにすると、AFSK出力レベルは通常の無線機用レベルに+9dBアップした
        レベルになります。
        (※初期設定:オープン)




        《3》 JP 1、JP 2、COM

            「機能」切り替え用のジャンパーピンです

        JP1 
        DCD出力設定です
    COM端子の1番ピン(DCD出力)の動作を切り替えます。

    ジャンパーピンをオープンにすると、COM端子の1番ピンは、
    コネクト時にON、ディスコネクト時にOFFになります。

    ジャンパーピンをショートにすると、COM端子の1番ピンは
    常にONになります。 
     (※初期設定:オープン)
       JP2 
        シリアルのハードフロー制御端子を切り替えます。

    ジャンパーピンを1-2間にすると、DTRが有効になります。

    ジャンパーピンを2-3間にするとRTSが有効になります。
    (※初期設定:2-3間)



       《4》 LCD-LIGHTLCD-CONT

          本機のデスプレー輝度調整ボリュームです

        ★ ROM-SEL ★

         Point !  ROM-SELはプログラムROM設定用です。
              変更しないでください。(初期設定:1-2)






        【2】固定無線機の場合( アイコム 社 IC-910D )

          本機のRADIO 1 端子またはRADIO 2 端子と無線機のマイク端子およびスピーカー端子を接続します。

          マイク端子以外のDATA端子からのAUDIO信号でも動作します。

          これらの接続には写真の様なケーブルを自作する必要があります。
           (写真は、IC-910D DATA端子の場合)






        【3】パソコンをつなぐ

         本機のCOM端子とパソコンのシリアル端子をつなぎます。
         (シリアル端子 = RS-232CまたはUSB端子)


           ↑ 接続方法は前述のとおりです
◆ ストレートタイプが必要です。
ハードオフ店で200円くらいで
しょうか?




        【4】 ターミナルソフトを使う場合の要点

         本機には購入時に 「TWーTERM555」 という専用ソフトが付いてきます。
          (3.5インチFDで4枚・・・Aドライブからインストールが必要)

         --------------------------------------
         このソフトはWindows 95 対応のもので、XPでは動作しますがVista以降はNGです。
         --------------------------------------
 
        そこで一般的なターミナルソフトを使う場合について紹介します。

         ◆ 通常パソコンで使用されているターミナルソフトでならば、本機にも使用出来ると思われますが・・・
            以下の条件を満たしている必要があります。

            ① ATコマンドが無いモデムでも動作可能なもの。

            ② 自動応答、ID・パスワードの自動発行などの機能を使用せずに、通信できるもの。

            ③ シフトJIS漢字コードに対応しているもの。

         ◆ ターミナルソフトが正常に動作すれば、以下のメッセージが画面に表示され、コマンド待ち受け状態になります。

                  ・A

                  TASCO Packet Radio TNC-555
                  AX.25 Level 2 Version 2.0
                  message board Ver ※.※※J
                  Release ※-※-96
                  Checksum $※※
                  cmd:cmd:?bad
                  cmd:

         ◆ 一般的な「ターミナルソフト」は・・・ Freeware Soft ・・・の
               「Tera Term(テラ・ターム)」 ← クリック 
                http://ttssh2.sourceforge.jp/
           
詳しくは、上のホームページをご覧下さい。




        【5】 TNC-555の立ち上げ

         パソコンとTNC-555を接続して、本機の電源をいれます。




        【6】 TNC-555の設定


        ◆ 本機を使用する上で、基本的に必要な設定について説明します。

        1. 本機が「コマンドモード」であることを確認します。

          コマンドモードとは、文字どおり、本機にコマンドを与えるモードです。
          ターミナル画面上にコマンド・プロンプト[com:]が表示されている状態です。
          コマンドモードでないと、入力した文字はパケットとして送信されます。
          ただしコマンドモードでも[com:]が表示されない時もあります。
          一度、キーボードから[リターン]キー(Enterキー)を押してみて[ com: ] が
          表示されればコマンドモードになっています。

             [ com:] は、パケットモード
             [ cwa:] は、CWのオートモード
             [ cwe:] は、CWの欧文モード
             [ cw j:] は、CWの和文モード
             [ t t y:] は、RTTYモード

        2.入力は、必ず半角文字で入力します。

          本機では、全角文字はコマンドとして解釈しません。

          
TNC-555には、大きく分けて3つのモードがあります。

         
【コマンドモード】
          入力された半角文字は、本機に対する命令になります。

         【コンバースモード】
          入力された文字は、パケットとして送信されます。

         【トランスペアレントモード】
          透過モードのことで、コントロールコードを含めた全てのコードを送受信することができます。
          ただし、いろいろ制約があり要注意。

          Point ! 
          コマンドを変更する場合、その意味を十分理解してからおこなってください。
          思わぬトラブルが発生することがあります。

          
特に、KISSコマンドには、注意してください。KISSモードから通常モードに戻るには、パソコンから
          TNC-555に対しバイナリーコードを送ります。
          バイナリーコードは
$C0 $FF $C0 (シーゼロ エフエフ シーゼロ) です。



        【7】 不具合時のサポート等

         
◆サポートは受けられません。

         
 タスコ電機(株)は平成12年12月15日 [2000.12.15]に廃業しました。

         
◆初期的な不具合

           Q:電源を入れてもサインオンメッセージがでない
          A:電源コード、パソコンとの接続、接続ケーブルはストレートタイプですか?

          
Q:パソコンが時々暴走する
          A:ターミナルソフトが、対応していないかも?

          
Q:本機の動作が異常、または動作しない
          A:ハードウェア・リセットをしてみる
            本機の電源を切った状態で、リアパネルのBATTスイッチをOFFにし
            約10分以上まってから、再度電源を入れてみる(初期化されます)

          
Q:電源投入後、一度はコマンドが実行できるが、2度目以降「?EH」が表示されます
          A:パソコンの「通信設定」が間違っている。
            特に送信複改コードの設定が「CR」のみになっているか確認する


          
Q:TNC-555の設定が保持出来ない(電源を切ると消えてしまう)
          A:内蔵のバックアップ電池を交換する( リチウム電池 CR2032、 1 個 )



        【7】 TNC-555の仕様 




        【8】コマンドの詳細な説明(PDF型式)



         本機には、標準で約180個のコマンドがあります。
         これらのコマンドのすべてを設定する必要はありません。
         しかし、通常の操作用コマンドは必要です。

         下記のPDFファイルにコマンド詳細を作成しました。
         A4サイズでページ設定しましたので全部で99ページあります。


         下記をクリックしますと、PDFビューワーが開きます。


          TNC555-COMMAND(PDF 376kB)   ← クリック



         ◆ 通信モードの切替え( MODEコマンド )
                            ( ?はEnterキー )

          ※【TCP/IPモード】

           デジタル衛星でのTCP/IPプロトコルを使う場合
             cmd:KISS? と入力し、KISSモードに入ります。

            KISSモードから、抜けて通常モードに戻るには・・・・・
           パソコンからTNC-555に対しバイナリーコードを送ります。
           バイナリーコードは
$C0 $FF $C0(シーゼロ エフエフ シーゼロ)です。

          ※【高速パケットモード】

           ① GMSK 9600 bpsモード

             cmd:MODE
GMSK?

             ECHO ON
             MODE GMSK
             MAXFRAME 4
             PACLEN 128
             SOFTDCD OFF
             RXLIMIT 150
             PPERSIST ON
             FULLDUP OFF

           ② FIR方式(G3RUH互換) 9600 bpsモード

             cmd:MODE
9600?

             ECHO ON
             MODE 9600
             MAXFRAME 4
             PACLEN 128
             SOFTDCD OFF
             RXLIMIT 150
             PPERSIST ON
             FULLDUP OFF

          ※【パケットモード】

           ① AUTO モード

             cmd:MODE
AUTO?
             cmd:DIGPEAT
OFF?

             ECHO ON
             MODE AUTO
             MAXFRAME 4
             PACLEN 128
             SOFTDCD OFF
             RXLIMIT 150
             PPERSIST ON
             FULLDUP OFF


           ② AFSK 2400 bpsモード

             cmd:MODE
2400?

             ECHO ON
             MODE 2400
             MAXFRAME 4
             PACLEN 128
             SOFTDCD OFF
             RXLIMIT 150
             PPERSIST ON
             FULLDUP OFF

           ③ FSK 1200 bpsモード

             cmd:MODE
1200?

             ECHO ON
             MODE 1200
             MAXFRAME 4
             PACLEN 128
             SOFTDCD OFF
             RXLIMIT 150
             PPERSIST ON
             FULLDUP OFF


           ④ AFSK 300 bpsモード(HFパケット)

             cmd:MODE
HF?

             ECHO ON
             MODE HF
             MAXFRAME 4
             PACLEN 40
             SOFTDCD ON
             RXLIMIT 250
             PPERSIST ON
             FULLDUP ON


           ⑤ PSK 1200 bpsモード(PSKパケット)

             cmd:MODE
PSK?

             ECHO ON
             MODE PSK
             MAXFRAME 4
             PACLEN 128
             SOFTDCD ON
             RXLIMIT 150
             PPERSIST ON

           ⑥ FSK 1200 bpsモード(JASモード)

             cmd:MODE
JAS?

             ECHO ON
             MODE JAS
             MAXFRAME 4
             PACLEN 128
             SOFTDCD ON
             RXLIMIT 150
             PPERSIST ON
             FULLDUP ON


          ※【初期設定に戻すには】

             cmd:
RESET?


            ※【CWモード】※


        【1】TNC-555で運用出来るCWモードは次の3つです。

           CW受信練習用の機能もあります。下の
です。

           なお、通信モードに移行するには下の①~③の次に「K」を入力します。

           ① cmd:
MODE CWA?・・・・・・・自動モード

           ② cmd:
MODE CWE?・・・・・・・欧文モード

           ③ cmd:
MODE CWJ?・・・・・・・和文モード
             和文モードでは、文字入力FEPで「半角カタカナ」にします


           
 cmd:CWE RAND?・・・・・・・欧文の受信練習
             パソコンの「@」(アットマーク)欧文・和文の切り替え
               Ctrl+U・・・速度アップ
               Ctrl+D・・・速度ダウン


        【2】無線機との接続

           
【CWを送信するには】

           ① リアパネルの「KEY OUT」端子と無線機の「電鍵」端子を接続します。

           
【CWを受信するには】

           ① リアパネルの「HANDY 1」または「HANDY 2」と無線機のAF出力をつなぎます。
             「HANDY 2」を使う場合には、RADIOコマンド「2」をキーボード入力してください。

           ② HANDY 1/2端子の仕様は内部のジャンパーで設定します。

             初期設定は、「HANDY 2」端子の先端部がSP入力ですので「HANDY 2」端子に
             無線機AF出力(スピーカー出力)をつなぎます)

           
【電鍵・パドルをつなぐ】

           ① フロントパネルの「KEY IN」端子に電鍵またはパドルをつなぎます。

           ② 電鍵はモノラル・プラグ
             パドルはステレオ・プラグを使います。

             TNC-555は、プラグ形状を自動認識します。したがって、電鍵もパドルも接続できます。



           
【CWを受信する】

           ① 上述のコマンドでCWモードに設定します。
     
           ② 初期設定は「HANDY 2」を使う設定です。
             よってRADIOコマンド「2」をキーボードから入力してください。

           ③ 無線機のダイヤルでTUNINGのインジケーターの中央付近が点灯(緑色)するように
             同調します(中央=800Hz)

           ④ 
本機はナローCWフィルター(800Hz±50Hz)を内蔵していますので、無線機のCWフィルターは
              OFFに
します。
             受信帯域と中心周波数は、変更できません。


           ⑤ 本機が同調すると、LCDモニターとパソコンに受信内容が表示されます。

          Hint!  本機のCW受信音をパソコンで録音するには、フロントパネルの「PHONE」端子から
                パソコンのLine-IN端子に接続します。

           【CWを送信する】

           
エレキー機能による送信ができます。

           
① パドルまたは電鍵による送信

             ・無線機のPTTをONにします。
             キーボードから 「Ctrl + T 」 でONにします。

             ・パドルまたは電鍵から符号を入力します

             ・受信への切り替えは・・・
             キーボードから 「Ctrl + R 」 でPTTをOFFにします。


           
② パソコン・キーボードでの送信

             ・送信する文章をキーボードから入力します。

             ・初期設定は「SENDCW」$00 ですから、直ちに送信されます。

             ・送信文は、フロントパネルとパソコン画面に表示されます。

             ・一旦、文章を入力して後。送信を開始したい場合は・・・
              「SENDCW」を$00以外の$20などに設定します。

             ・$20に設定すると「スペース」キーを押せば送信開始します。

             ・送信スピードは・・・・
             パソコンのキーボードから次の操作をします。
               Ctrl+U・・・速度アップ
               Ctrl+D・・・速度ダウン

             ・送信/受信の切り替えは・・・
               Ctrl+T・・・送信
               Ctrl+R・・・受信

             ・送信スピードの設定値の変更は・・・・

              cmd:
SPEED 25   とコマンド入力します。 25がスピードです。



          ※【TTYモード】・・・・・・・・・・・・・・・・・割愛
             BAUDOT(RTTY)
             AMTOR
             ASCII

          ※【WAFAX受信モード】・・・・・・・・割愛

     ※ 以上ですが・・・詳細は「 TNC-555 COMMAND 」をご覧下さい ※


                       ★ 懐かしい本 ★



   
  
                                     
【完】 

                                 
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 その他・・・参考事項
        
        
平成12年12月22日 [2000.12.22] 当時の新聞記事【抜粋】
        
        ●タスコ電機 (株) 電子制御機器製造 [愛知県] が倒産。
        
        ※タスコ電機 (株) ( 安城市箕輪町新芳畔207 設立 昭和54年11月 )
        資本金5245万円、江坂昭社長、従業員15名) は、12月15日、自己破
        産を申し立てる旨の貼り紙を掲示して、事業所を閉鎖した。
        
        申立代理人は、小林將吉 弁護士 (刈谷市 電話 0566-23-××××)。
        債権者は約60社。負債は約9億5000万円 (内 金融債務約5億円)。
        
        同社は昭和54年設立された電子制御機器、無線通信機器の製造業
        者でOEM (相手先ブランド)生産が中心。
        
        平成9年5月期には、パチンコ店舗管理システム( 出玉調整器) の受
        注が伸び年商は、過去最高の14億7773万円。
        
        だが、システムの手直し、金 利負担、在庫負担も重なり、5095万円
        の赤字を出した。
        
        この後、パチンコ業界の需要一巡もあって売上は急低下、12年5月期
        の年商は、3億2392万円にまで落ち込み大幅な債務超過に陥っていた。
        
        このため、40名強いた 従業員を削減するリストラを断行する他、独
        自開発製品である「携帯型静止画電送装置」「屋外対応可搬型静止
        画像伝送システム」の受注開拓に努めた。
        
        やや好転の兆しが見えたが、一定額見込んでいた受注が途絶えた
        こともあって資金繰りに窮した。
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