★  IC-R8500 解体選書  ★


            ★  【はじめに】  ★ 

        今回からIC-R8500広帯域受信機についての
お話(3話)です。 アマチュア無線の「幕引き後の相棒にと
        先取り購入しました。

        ■ 第1話は
・・・IC-R8500の内部構造を中心にお話します。 今回も【論よりグラフィック】型式で画像を多用します。


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        【1】 外 観

             2013年6月に購入しました。→ 2011年製造の新品です。
             IC-R8500の初代は1996年7月(H8年)で今から約17年前でした。
             しかし、その後、製造中止され、2008年(H20年)に再販されました。
             固定型受信機は、近年価格が高騰しホビーユーザーには手が出せなくなっています。
             それでもIC-R8500は、比較的価格が抑えられ、機能も基本的なものは備わっています。

 【評 価】 

購入後まだ日が浅いので、短時間ですが、
全てのMODEで試聴してみました .
結果は、
★Good ! です。
MODE WFM FM AM SSB CW FM-N AM-W
AM-N CW-Nと不自由しません。
広帯域で多彩なモードが 「 受信を楽しく 」 させて
くれます。

選択幅に気象衛星
NOAA受信用50KHzがあれば
文句なしです。
デジタルモードが無いのは、承知のこと。 

価格満足度は 「少し高い!」 → 10万円なら「買い」
ですね。

アマチュア無線、エアーバンド
(成田空港を中心に関東一円)
鉄道無線、消防・救急、道路交通、タクシー無線etc.を
チェックしました。

         【感想、満足度】 

        とにかく満足できた逸品。総合点で90点です。(100点満点で)

        アマチュアバンドでCWを聞く時、IFシフト/APF機能が抜群にいいです。 音質に濁りが無く、いい音出します。

        受信感度は、広帯域受信機にありがちな「バンド毎の感度むら」が少なくハイレベルな受信が楽しめます。

        HF帯のフロントエンドには、多分割化したバンドパスフィルターバランスドタイプの第1ミキサーなどを採用。
        また、V/UHF帯では、PLL回路のVCO電圧に同期させるFET-RFアンプを盛り込んだチューンド・フィルター(BPF部)など
        を採用し高感度を維持しながらも、高い多信号特性も実現している点が評価できます。

        固定機ですから専用アンテナに切り替えて使えば・・・まさに通信機です。ハンディー機とは比較になりません。

        FM放送は、ステレオで聴けませんが、音質は★Good !です。放送局が約8kmと距離的に近いのでアッテネータを
        使っています。
        APF機能(オーディオ・ピーク・フィルター)は、通過帯域を選択できますので、FM放送などを受信しているときにはトーン
        コントロールとして、またCWを受信しているときは、ピークフィルターとして聞きやすくできます。
        是非、オーディオ用ヘッドホンの使用をお勧めします。

          
         【改善・希望】 

       ① 最小チューニングステップが10Hzなのが残念です。 1Hzが欲しいですね。
          今は、U/SHFでも、地上波WSJTなどで、GPS依存の周波数安定度で運用されています。
          いにしえのIC-R8500ですが、この辺は現世に合わせて欲しいものです。

       ② 基準発信器をPLL化し外部から10MHz(Reference)を注入可としていただければ最高。
          (コストダウンは旧来のアナログTV用回路などを省略すれば)

        ③ パネル照明用麦電球のLED化。 ( これで発熱解消、コストダウンも可 )  
  
       主な特徴/仕様/オプション/取説Downloadなど(アイコム社HP)
  
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        【2】Rear panel 

左側下部のBNCコネクターは
GPS受信機OUTの10MHz注入口。

 (
で紹介します)


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        【3】Cover Open 

スピーカーケーブルを引っ張らないよう
注意します。

受信機上側(Under the top cover)

受信機下側(Under the bottom Cover)

PLL-B Uni 部 Metal plate と Shield cover を
外してあります

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        【4】Skeleton 

画像をクリックしますと拡大図が出ます。
各文字は・・・部品番号です。

画像をクリックしますと拡大図が出ます。
各文字は・・・部品番号です。

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        【5】受信機上側(Under the top cover)






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        【6】MAIN-A unit 
        Option  FL-452 CW-narrow filter 設置付近 ( 第2話 )


          Option UT-102 J12 connector 付近 ( 第2話 )


       MAIN-CPU ( 第2話 )



      受信周波数拡張ユニットケースの内部拡大
(MAIN-CPU内部)


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        【7】内部スピーカー 



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        【8】受信機下側(Under the bottom cover(第2話)



         
 PLL-B UnitのMetal plate と Shield cover を外します


       
PLL-B Uni 部 Metal plate と Shield cover を外してあります






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←写真の箇所(SpaceBOX)ですが、
本来の目的は何でしょうね?

元々は 「AC100V対応電源部」 のための
スペースでしょうか?

(種々に使えますけど)

※写真下部の「鉄板」は外してあります。
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【9】Front Panel display bottom view 

        麦電球の両端電圧は、実測値で DC +11 [ V ]でした。





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        【10】Print pattern 
         
MAIN-A  unit bottom view
       ◆画像をクリックしますと拡大図が出ます。


         
PLL-B  unit bottom view
       ◆画像をクリックしますと拡大図が出ます。



        【11】 回路図PDFのDownload 

         IC-R8500の回路図    ←クリック一発

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《余談》【私の使用方法】 *************

         アンテナ

           
HF帶  ロングワイヤー型(非同調)、RCAアンテナ端子 (ピンジャック)に約25mの銅線を接続しています。

           銅線は、絶縁体被覆が
耐候性で、酸性雨にも強く
           
空に溶け込む・「みどり色」の家庭用電気器具
           
アース線を使いました。強度も★Good !です。
           (太さ1.6mmの単線を約25m使用。)

           
U/VHF帯 D-130 広帯域ディスコーン(25~1300MHz)
           地上高13m、同軸ケーブルは5D-FB約25m長

           ★アンテナ直下にローノイズ・プリアンプを付ける計画ですがカミナリ破壊が怖いので、ちゅうちょ(躊躇)しています。
           無くても、高感度で満足していますが、ケーブルロスを補償するためです。

         
ヘッドホンのインピーダンス

           
DJ用を使用(インピーダンス38Ω)下段参照・・
           IC-R8500取説では Z ≒4~16Ωですが38Ωでも★Good !です。

         
REC OUTジャック(前面パネル  4.7kΩ 350mV/RMS)

          音量レベルは使いやすいです。 ここから直接オーディオケーブルで、ICレコーダ端子パソコンのオーディオINまたは
          マイクIN端子に直結。


       
***** HF帶アンテナ *****



     ◆同軸ケーブルは不要。このままIC-R8500のピンANT端子へ接続。
       誘導雷にはご注意をANT端子から外した方が「相棒」を守るためにも是非実行を!!!




     ◆墜落防止対策(3点支持)で、無事作業完了。
      (基本的には非同調型ロングワイヤー、受信機まで≒25m長)  パンザーマストの位置が最地上高で、13m高です。
      ANTエレメントの両端は、1階屋根に受け止め片端をオープン。
      もう片方は、屋内のIC-R8500-500ΩRCAピン端子へ接続。




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        ***** ヘッドホン *****

     ◆参考・・・製造終了品ですが、約 5k¥で買えます。(H25年6月)
     CW受信~FM放送まで快適に使っています。
     Z=38 [Ω]、MAX-INPUT 1300 [mW]  Driver:Φ=44 [mm]
     イヤーパッド(Ear pad)の感触も★Good !です。
     詳細は、最下段のリンクからお調べください。
     IC-R8500のAPFで音質は意のまま、通信型ヘッドホンは逆効果!
 
     Amazon.co.jp 通販なら代引き料、送料、が無料で購入できます。




     ◆ ビデオ・オーディオのレンタル店【TSUTAYA】で、約7~8台を試聴用としてセットしています。
       私は、試聴の際、使い心地を試して購入しました。
       使い方の荒い、店内でも大丈夫です。
       プラグはΦ=3.5mmミニと6.5mmが付属し連結使用が出来ます。
       カールコード部が約50cmほどで、伸ばすと最大3mになります。

     ◆ このヘッドホンは、
ディスクジョッキーDisc Jockey)用です。
       
DJ用もオーディオ用も同じヘッドホンなのですが・・・。
       要は、
DJが使いやすい機能に最適化してあるだけです。
       (ハウジングが回転して片耳モニターをし易くしたり、遮音性を
       高めたり、カールコードにして動きやすくしたり・・・etc.)

       一般的に、
DJ用は装着感がタイトでキツく、圧迫感の強いものが多いです。
       音質はリズムの取り易さ重視で、低音が強めなものが多いです。
       そのため、ゆったりと長時間使うには、自分に合ったタイプを見つける必要があります。

       ここで紹介した
【ATH-PRO5MK2】は、上述の心配はほとんどありません。丈夫で安価なのがいいです。

     
◆参考・・・DJヘッドホンのホームページ  ←クリック一発
       http://otaiweb.com/headphone.html

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   では・・・・この辺で。

      *** 今宵の ”Watch frequency ?” *** 
          
画面をクリック一発 → 拡大画面























   スリープスイッチONにして・・・未踏の国の音楽を・・・おやすみください

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                                           【完】 


                                    
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